個展「本の時間」にて展示いたしました作品を
ご紹介します。
青豆とうふ/和田誠・安西水丸
2011年/新潮社
和田誠、安西水丸。
ふたりのイラストレーターが、交互に絵と文を描いた
エッセイ集です。
時代を飛び越え、世界を回り、映画に音楽、
旅行にファッションと、まったく予想のつかない展開
は、まるでふたりが楽しそうに語っているラジオを
聴いているよう。
本の中には、イラストレーションがたくさんあります。
安西水丸といえば、テーブルの上の静物。
今回は、テーブルにビール、おつまみの落花生、
そして青豆とうふを描き、テーブルに黒いアウトラインを入れました。
和田誠といえば、キャラクターのような可愛らしい
動物。そして魅力的な色彩。
絵に紫がかったブルーを多く使われているので、
ビールのポスターに使いました。
2人の画集と睨めっこしながら描きあげた1枚です。
青豆とうふといえば、居酒屋かなと思ったこと。
サラリーマンのコアラが居酒屋にいると絵として楽しいなと思い描きました。
コアラとサラリーマンを調べた資料もたくさん見たかな。
私はこの「青豆とうふ」という本を上京するたびに
持って行き、新幹線のなかで読んでいました。
もうお二人はいなくて、新しいイラストレーションを
見ることは叶いません。
ただ、イラストレーションはこの先もずっと残り、
多くのひとたちにずっとずっと愛されるのです。