個展「本の時間」にて展示いたしました作品を
ご紹介します。
働く女/群ようこ
1999年/集英社
お客に対し誠実であるが、それゆえに売り上げの伸びない百貨店外商部のチハル。
夫に先立たれ、とりあえず見つけたコンビニで子供を
連れてパートとして働くミサコ。
体調を崩し、仕事を辞め、祖父の本屋で店番をすることとなったクルミ。
手抜きのできない性格で一生懸命に働くが損をして
しまうエステティシャン、タマエ…。
他にもワガママ大女優からラブホテルの女店主まで、
様々な職業の働く10人の女の日々を、心の内側をさらりと書いた短編集です。
群ようこは小説も数多く出版されていますが、
「無印良女」などのエッセイもたくさん出版されています。
また、かもめ食堂など映画化された書籍もあります。
絵の中にいる動物は、
▶︎外商員の女、チハル(ねずみ)
▶︎コンビニパート店員の女、ミサコ(いぬ)
▶︎エステティシャン、タマエ(ねこ)
▶︎祖父の本屋で働く女、クルミ(うさぎ)
働く女に出てくる主人公です。
何人か気付いてくださいましたが、本屋のひさしは、
ホリデイ書店がモデルです。
20代半ばにはよく「働く」をテーマにした本を読んでいました。
百貨店で働くことは、自分の天職と思っていたけれど、次第に何かやりたいことがあるはず…という気持ちが湧いてきました。
そう思った瞬間から、いろんな人に会いに行き調べ、
行動をし、イラストレーターへの道を目指したのでした。
働く女には、1日のなかにいろんな出来事があり、
泣いたり笑ったり、みんな一生懸命に働いて生きているのです。