個展「本の時間」展示作品

イラストレーション|2020/12/06 posted.

個展「本の時間」にて展示いたしました作品を
ご紹介します。

恋文/連城三紀彦
1984年/新潮社
第91回直木賞受賞作

「恋文」「紅き唇」「十三年目の子守唄」
「ピエロ」「私の叔父さん」
5つの短編からなる一冊です。

夫婦、恋人、元恋人、義理の母、叔父、姪
様々な家族の、人の、愛を書いた一冊です。
何度読んでもいい本だなぁと感動します。

特に好きなお話は、恋文。

「俺、悪いことするかもしれないから、先に謝っておく」ある日、美術教師の夫から職場にかかってきた電話。
夫は窓にマニュキュアで描いた桜の花びらを残して、
明け方家を出て行った…。

教師を辞め、元恋人のもとに行き様々な無茶をする夫、
将一。

命が燃え尽きようとしている夫の元恋人、江津子。

父と母に何かあったと悟り、思いを手紙にして母の職場の出版社に人生相談の手紙を出す息子、優。

そして、全てを受け止めて前へ前へ進む妻、響子。

どの人物も誰かを思う強い愛が書かれています。
それは全て形を変えた恋文。

作中には、”ラブレター”とあり、恋文とは書いていないのにタイトルが恋文ということ、知りたいな。知らないままでも何か感じられたらいいのかな。

本の最後に書かれた”あとがき”は、書き手の連城三紀彦しか知らない作話秘話も書かれています。

恋文は、45ページと短いお話ですが、2003年にドラマ化しています。脚本も役者も素晴らしいドラマでした。

手元にある文庫本は、友人がプレゼントしてくれた本です。
はじめに読んだのは大学の図書館で、本を持っていなかったから、とてもとても嬉しかった。

白くまのまわりにある、桜の花びら。
斜めにかけたカバン、
くちびるのキーホルダー、
ピエロのぬいぐるみ、カメラ。

5つの話のキーワードを絵におさめました。

だから白くまのまわりは、雪でなく桜の花びらなのです。